VW GOLF COUNTRY ENTHUSIAST
Aエンジンまわり&電装系

 


【 オルタネータ整備 】'10/02/07 NEW!!


   ※現在のところ、軸受けの異音等の不具合が具体的にある訳ではないのですが、予防的に整備を行うことにし、

    中古のオルタネータを格安で入手しました(走行70,000kmのGOLFUから外した物です。BOSCH 14V 34/90A)

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    全体的にお疲れな感じですね。表面が粉吹き状になるので見た目が悪いです。  ブラシホルダー兼ボルテージレギュレーターです。(新品だと結構なお値段です) alternatoralternator

   ※まずは、プーリー周りを分解します。(相当しっかり締まっていましたので、不本意ながらウォーターポンププライヤーを使ってしまいました。)

    と、ここで、あることに気が付きました。・・・半月キーが入っていないんです。???組付け忘れ?最初から不要な設計?ワカリマセン。

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   ※次にケースを分解し、ローター・ステーターコア等を取り外します。(ケースの組付けボルトは、貫通ドライバーをハンマーで叩きながら緩めました)

    (インパクトドライバーがあればベストですが、無い場合は、事前にCRC等を吹き付けておく事をお薦めします。)

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   ※ローターベアリング(プーリー側:446545A/VK141 仏SKF製 →日本での互換型式♯6303両シールタイプ)   (エンド側:♯6201DDU8A 英NSK製・・・日本精工の英国工場製!)

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    コミュテーター部分は、距離相応に磨耗していますが、まだまだ大丈夫です。(普通の磨耗レベルでしょう)

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   ※エンド側の固定ボルト、及び、内側のボルトを外し、ステータコアを分離します。内径部分には、接触跡もなく、問題無さそうです。

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    ステータコアの背面側です。

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   ※とりあえず、アルミのケースと、プーリー・ファン等を灯油に漬け置いて、ブラシで大まかな汚れを落とします。

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   ※ローターベアリングの交換に取り掛かります。 ベアリングは、市内の工具屋さんで買いましたが、店頭在庫の関係で、別々なメーカーです。

    ちなみに、@軸側:6303DDU NSK製 @451税込み  Aエンド側:6201LLU NTN製 @278税込み

    ベアリング型式の末尾記号に表されている接触型リップシールは、各社呼び名が違いますが、機能は同じです。NTNは、LU・・・両側なのでLLUという訳です。

    まずは、簡単な方からということで、エンド側を先に抜きます。

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   ※大体予想は、していたのですが、軸側は、プーリー抜きの角度の関係で爪が入りません。 仕方ないので、プーラーを加工します。ヤレヤレ

    プーラーを分解し、ステー両サイドの干渉部分を金切り鋸で切断し〜ヤスリで仕上げた後、塗装しました。

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   ※これで、やっと軸側のベアリングに爪が掛かります。              抜けました〜。

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   ※新品のベアリングを圧入します。 圧入治具として、ロングナットや、ジュラルミンパイプ(自転車のサドル用の切れ端流用)を使用しました。

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    ベアリングの組付け作業が完了しました。           ついでにコミュテーター部分も細かいペーパーで軽く仕上げておきました。

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   ※今回は、外観があまりにも酷いので、アルミケースをショットブラスト(以下SB)処理することにしました。

    前準備として、マスキングを行いました。(SB粒が当たっては不都合な所は、油粘土を使用し、ネジ穴には、ボルトを入れておきました。

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   ※東名高速の名古屋IC東側にある、『不二製作所』のタイムレンタルを予約しました。ここは、被処理物に応じて、SB機の選択と

    ユーザーの処理目的に応じて投射メディアを選択&アドバイスしてくれます。私は、アルミの地肌を出してオリジナル感を出したい旨を

    説明し、ガラスビーズ♯100(FGB♯100)を選択しました。(番手は、小:荒〜大:細で、アルミには、♯100〜120位が良いとの事です)

    中央の小型ニューマブラスターを使用します。(250mm×250mm位まで)  担当の係員さんが、投射圧力等を初期セッティングしてくれます。

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   ※ついでに、アイドルバルブや、プーリー&フィン等も処理することにしました。(時間貸しですから、この際・・・)SB機の中はこんな状態です。

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   ※投射材を1kg投入した後、スノコの上に処理品を入れました〜。ペダルで投射ON/OFF・左手で処理品を持ち、右手でノズルを操作してSB処理完成です。(早っ!)

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   ※どうです? まるで新品同様の輝きに復元できたでしょう。投射している最中は、写真に収めることが出来ませんでした。悪しからず。

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   ※投射材は、まだ使用可能でしたので、持ち帰りました。また次回、使用できますからね。(ビニール袋に入れてシールしてくれました。)

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   ※今回利用したコースは、SB機:SFK−2(汎用手動機2型)@2,100/Hr ガラスビーズ:@400/kg 計\2,400 消費税込みで合計\2,583でした。

    処理時間は、正味45分程度でしたので、30分コースでも充分かと思います。(30分:@1,600)

    私の場合、同様のSB機を某レストア作業時に経験済みなので、簡単に処理できました。綺麗になっていく様は、病み付きになりますよ!

    唯一の難点といえば、営業日が平日のみ(一部の土曜日は割り増し料金でやっている場合もあり)ということで、有給休暇を利用しました。






   ※ステータコアをエレクトロクリーナーで洗浄後、コア部分の塗装補修を行いました。マスキング後、塗装します。

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   ※マスキングを除去し、いよいよアルミケースに組付けです。          組込みました。

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   ※ステーターコア側です。                               ローター側を組付けました。

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   ※組付け完了しました!

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   ※いよいよ、Assy交換作業です。 現在使用中のオルタネータです。 バッテリー(−)端子を外した後、オルタ固定ボルトの緩め中です。

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   ※オルタネータAssyを取り外しました。

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   ※オルタネータ新・旧を比較の為に並べてみました。その差は歴然です。

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   ※今回は、中古で手に入れたものより、ファン・プーリーの程度が良かったので、洗浄のみ実施後、組立てに移りました。

    既設のオルタのプーリー部にも、やはり半月キーが入っていないので、組付時のことを考慮して仕方無く、キーを削り出しで自作し、セットしました。

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   ※オルタAssyを元に戻し、配線を復旧〜ベルトテンショナーまで組み上げて、最終固定しました。

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   ※アイドルスタビリゼーションバルブもSB処理品に交換しました。

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   ※バッテリーの(−)端子を接続・復旧し、試運転しました。       テスターにてアイドリング時の電圧をチェックしました。(14.09V)OKです。

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  ※これで、この先もしばらく大丈夫でしょう。(次回に備えて、またベアリング交換したり、ケースもSB処理して組み上げておこうかな?)

   現在、このオルタネータの新品を購入しようとすると約\60,000ですので、費用的にもこうして中古品をレストアするのは効果大ですね。

   ちなみに今回の整備費用は、SB処理はもちろん、塗料、プーラー等も入れて、合計約¥5,000程度でした。→これだけ楽しめれば大満足です!(笑)



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