VW GOLF COUNTRY ENTHUSIAST
整備記録Cボデー&足廻り関係

 


   【 プロペラシャフトAssy交換後のトラブル 】


  ※'08/08/08 車検が何とか無事完了し、やっとひと安心と思っていました。

    8/10からの夏季連休に入って間もなく、千葉へ遠出することになり、8/11(月)の朝、そのトラブルは発生しました。

    東海環状自動車道から東名高速に入り、豊川ICを過ぎた頃、異音が出始めました。最初は、パタパタ・カタカタ程度の音で、ベルトが逝ってしまったか?

    これはまずいと思い、最寄のPAへ。 フードを開けて点検しても、特に異常なし。 とりあえず出発しました。

    PAを出て20分位経過し、追い越しの為、アクセルを踏むと、今度は、ガーッ!という嫌な音が・・・アクセルと連動して出るようになりました。

    なんだか段々と異音が変化してきて、酷くなります。(この時点で約1H経過しており、正直あきらめて引き返そうかどうしようか?悩み始めました。)

    自分一人ならともかく、隣には、息子を乗せていることもあり、異常を感じたまま走行を続けて、最悪の事態になっては元も子もないと考えました。

    その頃には、異音は車体下から出ている事を確信しました。車検と同時にプロペラシャフト交換を行っており、疑わしいのは明らかでした。

    運転しながら、自分に落ち着けと念じながら、牧の原SAへ。 駐車エリアの目立たない場所にクルマを停めて点検することに。既に炎天下!

    下に潜るのは、普通のクルマよりも数倍楽(笑)なのですが、それでも道路に寝転ぶ訳にも行かず。(こんな時に限って白いシャツ)

    運転席用サンバイザーを敷物にして、車体下へ・・・やっぱり! プロペラシャフトと遮熱カバーが接触しています。隙間ゼロです。

    どうやら、キャタライザーが冷えている間は、遮熱カバーの熱変形が少ないのですが、高速を走行するうちに温度が上昇し、やがて接触しているのでした。

    とりあえず、常時携行している工具箱から使えそうな鉄パイプ&レバー状の工具を取り出し、遮熱カバーの接触部分を曲げて応急処置しました。

    息子『直った〜?』  私『ああ、もう大丈夫! やっぱり接触しとるんで、カバーを曲げて何とか処置完了だぞ〜!』あ〜あ、やれやれ、汗だくです。



    コレが上手く行き、そこからは順調に走行できました。〜8/12までの用事を済ませ、無事自宅に帰着。

    嫁からは、道中何も問題なかったか?聞かれましたが、一連の問題を話す訳にも行かず・・・

    →話せば、息子を危険な目に遭わせた責任追及&クルマ乗り換えの議論に突入は必至です。(笑)注!皆さん、くれぐれもこの件は内密に!

    連休が終了するのを待って、Dさんに、状況を説明して手直しを依頼。 結局、遮熱カバーを無理に曲げて(しかもイビツに)処置完了です。(正直不満でした。)

    それから1週間が経過し、別な問題(E/Gオイルパンからのオイル洩れ→これも車検時にパッキン交換実施)も発生したこともあり

    どうもおかしい?と感じ、再度車体下を点検しました。

    遮熱カバー部分を眺めているうち、普通に考えたらこんな無理なクリアランス設定は、あり得ないと思い、旧品のプロペラシャフトと見比べてみました。

    ・・・形が違う! 旧品の段差部分は、遮熱カバーと干渉しない位置で細くくびれているのです。→『これだ!』 違いは一目瞭然でした。

    比較写真を持ってDさんを訪れ、今回の発生原因は、ココにあると説明しました。




    プロペラシャフトAssyの品番は、末尾の記号が異なる3種類があります。

    @今回交換品:191−521−101K モデルGU,1P  A末尾:101A モデルRH,GU,GX,1P B末尾:101L モデルGU,1P 

    ひょっとすると、GOLFシンクロとの共通世代と、異なるのかも知れません。

    真相を調査しないと気が済みそうにないので、今後問い合わせ予定です。(他のカントリーオーナーさんが同じ目に遭わないためにも・・・)




 ※交換したプロペラシャフトの写真です。下のくびれているのが遮熱カバーの上に来ます。  Dさんでカバー曲げ処置後です。

p_p_shaftp_p_shaft

  遮熱カバーを取り外し、接触部位を見ました。 接触跡を拡大した状態です。赤丸部分の2箇所に痕跡があります。

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  プロペラシャフトの状況です。        矢印部分がカバーと接触し、塗装がめくれ、金属面が露出しています。

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  更に、I/Mベアリングのブラケット部分を眺めたら・・・斜めです。(唖然!)     プロペラシャフトの品番ラベルです。末尾:K

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  新・旧の同部位の長さを比較しました。まず旧品です。    細い所が長く、遮熱カバーとの干渉は絶対ありません。

p_p_shaftp_p_shaft

  次に新品です。細い所が短く、遮熱カバーと干渉してしまいます。(切り欠き部のR形状部分を曲げて回避しています。)何だかシール形状も異なります。

p_p_shaftp_p_shaft

※Dさんでイビツに曲げられた遮熱カバーをハンマーで板金修正し、組み付けしました。

p_p_shaftp_p_shaft

 ※今回は、いろいろゴタゴタに巻き込まれた感じです。I/Mベアリングブラケットの締め付けについても、組み付け時にトルクで位置がずれるのを気遣えば

  真直ぐ組む事ができるはずです。→結局、前後2箇所ともずれていたので、一度緩めて、位置を出し直してからトルクレンチで締め直ししました。

  次回からこのようなことの無い様、しっかりしていただきたいものです。(誤解の無い様にお断りしておきますが、私は決して”クレーマー”では有りませんので・・・念のため)

  少し古くなってきたクルマを大切に長く乗り続けたいだけなんです。  そのためには如何に整備が大切か・・・皆さん分かって頂けると思います。

  そして何よりも、クルマは人の命を乗せているのですから。






 ※後日談・・・今回のプロペラシャフトの接触に至った原因調査をVW本社に打診してもらっていましたが、約半年後、回答が届いたとのことで確認しました。

  Dさんには、書面で回答書が届けられたそうですが、社内の機密文書とのことで、原文はもちろん、コピーも拝見することができませんでした。

  Dさんの説明によれば、結論から言うと、『当たるんなら、そこが当たらないように処置すれば良いじゃないの!』だって!・・・あきれて物が言えませんが、

  まぁ、大方そんな所だろうと予想はしていました。 またその理由みたいな言い訳が下記になります。

  @カントリーは、日本に輸出している台数が少ない。(まぁ、そりゃせいぜい110台だけど・・・)

  A本国では設計変更に際し、設計変更情報を各ディーラーへ通達したが、日本向けには連絡していない。理由は@の通り→台数が少ないから。

  B交換した時に、接触箇所があるなら、遮熱カバーを切るなり、曲げるなり、接触しないようすれば良い。(見れば判るじゃないか・・・と書いてあったかどうかは?)

  ・・・と言う訳で、仰せの通り、あたる部分を”自分で”曲げて処置をしておりますので、本件は、これにて終了とします。 

  今後、整備依頼箇所は、自分の目と手で、再確認する位の心構えでないとイカン!と肝に銘じた次第です。 自分の車(身)は、自分で守りましょうね。みなさん。(笑)



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