【 ウォーターポンプ&ラジエター,冷却水ホース類交換 】'11/04/30
※前回の6ヶ月点検('11/02)の際、ウォーターポンプ付近からのクーラント漏洩の痕跡を確認しました。
今までは、白い斑点状の飛散物がほんの少しあったのですが、G12プラスは漏れると固まる性質もあるそうなので漏れては止まりを繰り返していたようです。
今までポンプからの異音もなく、ラジエターも交換実績がないので、この際ホース類も含めて部品調達し冷却水系統を一新しようと考えました。
カントリー用の部品は、19RVとの互換性があったり無かったりで部品注文にも注意が必要です。たとえばラジエターですが、コア幅525mmのクーラーレス仕様(独現地)のまま・・・とか。
ラジエターホース(アッパー&ロア共)についてもウォーターポンプとの取り回しが違い、普通の19RV用ではそのまま使用できないとか・・・まぁ、色々ある訳です。(笑)
本心で云えば、VW純正品がベストなのは分かっているものの、やはりコスト的にも辛いので、ネットで海外の某有名パーツショップが扱うOEM部品を利用することにして、
3月中旬頃から交換部品のリストUPに着手。慣れない海外への発注に少々戸惑いもありましたが正式発注から5日程で無事に到着しました。
そして、ちょうど5月連休前半に時間を確保できたので、今回交換作業を行いました。
※米国より到着した部品類です。(部品代:US$174.65 送料:US$92.11 合計:US$266.76 正式決済時\82.6/US$ → 約\22,000)
ラジエター(デンマーク Nissens社)・ウォーターポンプ(ドイツ HEPU社)・オイルクーラー用ホース類&サーモスタットカバー(ドイツ MEYLE社)・油圧センサー2種類(USA:MEISTERSATZ社)
ラジエターは、デンマークのNissens社製です。VW GOLF 1600 DIESEL '83〜 コア幅525mm(注:19RV他は、コア幅が675mmになります。)
なお、ラジエターホース(アッパー&ロア)については以前、国内でMEYLE製等を調達していました。
例によって、アンダーガードを外し、次にフロントグリルを外す前準備としてライト類を外し、HID用のハーネス等も外しました。グリルを外す時はガードが結構邪魔になるので、
ラジエター直上のブラケットの左右と中央下部の固定ボルトを外して、ブラケットがエンジン側へずらせるようにしておくと作業が楽です。(助手は居ないので残念ながら写真は撮れません。)
クーラント抜きの後、順番に分解して行きます。(クーラント廃液は減量処理の為、バケツに回収し水分を蒸発させます。約半年間の自然放置で半分以下に→後で廃油処理箱に吸収します。)
ブラケットを外したところです。ラジエターの前にあるのがクーラーのコンデンサです。(結構傷んでいます。) 続いてオルタネータを外しました。下にコンプレッサー:SD-508が見えます。
ちなみにこれが、クーラーのコンデンサです。(米国製 No.191 820 411A) さらに、パワステポンプをAssyで取り外しました。
ウォーターポンプのプーリーを外す為に便利ツールを導入しました。ベルトレンチです。・・・あると便利です。(これでオルタのプーリーもOK!)
プーリーが外れました。 ここで、クーラーコンプレッサーを仮に吊り上げておきます。 そして、クーラーコンプレッサー用のブラケットを外します。
これでやっとウォーターポンプと、ご対面!できました。(笑) ポンプを外しました。軸受け部分から漏れた跡が・・・製造から20年間 約16万km弱 お疲れ様でした。
続いてラジエターを外しました。 外してみたら・・・何と、ロア側の一部から漏れた跡があるではないですか・・・やっぱり準備しておいて正解でした。
ポンプの新旧比較です。(当然ですが、純正の方がホース接続部の加工をはじめ、各部の造りが良いです。) バイパスホースの比較です。下の純正品は、経年で膨潤して太くなっています。
オイルクーラー用のホースを交換しました。 シリンダー側のポンプフランジ接合面を手入れ&FIPG塗布後、新品のHEPU製ウォーターポンプを取り付けました。
クーラーコンプレッサーは、このようにフードを利用して結束ベルトで仮に吊っておきました。 クーラー用ブラケットを組み付けました。(錆びていたので塗装も済ませて)
ラジエター関係は、シュラウドの発錆や、リードバルブ部品の破損等があったので、別に整備しておいた物を使用し、ファンを組み替えました。
ファンシュラウドのリードバルブ近傍です。 おっと忘れてはならないのが、ラジエターの前面側の凸の切除です。(コンデンサーのフィンを潰してしまいます。)
クーラーコンプレッサーを組み付けました。 ラジエター&ファンシュラウドAssyを組み込み、エンジン側に倒れないようダンボールで仮に支えています。
ロア側ラジエターホースを現物合わせで作ります。ロアホースとアッパーホース各1本を使用して、水温センサーアタッチメントを入れて同形状に近付けました。
ホースの取り回しを確認し、コンプレッサーとの微妙な接触部位は保護用のホースの端切れでカバーしました。
アッパーホースは、ラジエターコア幅675mm用のものを途中で切断し、水温センサーアタッチメントを入れて長さを調節しました。 クーラーホースクランプを復旧します。
パワステポンプを組み付けます。 プーリーを組み付けますが、ベルトレンチが使えないのでここでユニバーサルレンチのお出ましです。
全体の組み付けが完了後、クーラント液を入れました。(G12 plus plus 2:水3の割合) 外したホース類を並べて眺めてみました。いずれもお疲れのようです?
この後エンジンを始動し、水温上昇後にエキスパンションタンクのキャップにてエアー抜きを実施〜各部の漏れをチェック・・・OKです。 ラジエターシュラウドのコーションラベル(複製)を貼り付け。
作業終了時にオリジナルラベルを貼って終了です。(自己満足&自己責任の証として・・・) えっ!『いつの間にこんなものを作ったかって?』 まぁ、遊びですから気にしないで下さい。(笑)
毎回分解していくと、当初計画外の不具合とか、錆とか・・・何かしら目に付いたものをこの際一緒にやっておけば後で面倒なことにはならないケースが結構あります。
実は、今回もラジエターブラケットの錆や、フォグライトの配線被覆破損でショート寸前とか・・・まぁ20年も経てば色々ある訳ですな〜。 それらを手直ししつつ
ちまちま作業をする訳でして、結果時間も予定より長くなり身体への負担も年々増してまいりますが、身体が動かせる限りDIYしようと思っています。
冷却水系統での残課題といえば、サイドフランジ(センサーなし仕様)が残っているのですが、これまた19RV等とは互換性が無いので、別途調査の上、準備予定です。
まぁ、とりあえず今回の作業範囲については、この先約10年の寿命と考えています。(他のA2オーナーさん実績値より・・・)つまりしばらくは大丈夫だと思います。 (^o^)/~~
交換した旧)ポンプですが、軸受けの回転がちょっと固い感じで、シャフト付け根から漏れてました。 樹脂製インペラーに破損等ありませんでしたが、ケーシング側にエロージョンが少しありました。
ラジエターも漏れていました。ヘッダーのカシメ部分の爪を起こして分解しました。 ヘッダー内部は、こちら側だけ仕切りがあり、効率的に流れるよう設計されていますね。
アッパーホース接続部は、経年劣化で触るとこのように端からボロボロと・・・(恐!) 漏れていた部分のゴムパッキンをめくってみるとこんな感じです。(錆び×2)。
さらにゴムパッキンをめくってみると錆びだらけですな! ダメだこりゃ。 何時ぞやのヒーターコア漏れトラブルを思い出します。(笑)
VW純正品は、このようにデュアルサーモスイッチ取り付け部に砲金製のナットが仕込まれていました。 このラジエターは'90/12製造でした。
※最後までお読みいただきありがとうございました〜。